ごあいさつ

わたしは木こりの息子として京都京北に生まれ、スギやヒノキの山に囲まれて育ちました。一度はほかの職業につきましたが、それを辞めて木こりの修業を開始し、平成9年に「井口木材」を立ち上げてからはずっと山の仕事に関わっています。

現在、日本で使われている木材のほとんどが海外からの輸入品です。それに伴い価格競争が熾烈となり、京都京北でも山から離れるひとが増え、その結果、山の手入れがおろそかになっています。また、山に入る木こりの仕事はもとより過酷で、さらに天候に大きく左右されるなど、安定して続けるのが難しいという側面を持っています。

このような状況を少しずつでも良くしていきたいと思い、国産材の普及や仲間たちの仕事確保のための試行錯誤を続け、その一環として木工品・食品販売の「木こり」を始めました。京都京北の木材を使用した木工品、素材にこだわったオリジナル食品等まだ小さな取り組みにすぎませんが、木が年輪を重ねるように着実に成長することで、自分を育ててくれた京都京北の山とまちに恩返しをしたいと思っています。

そして令和元年、井口木材は「株式会社 京北木こりヴィレッジ」に生まれ変わりました。木こりによる京北の里での新たなチャレンジを通じて、SDGsに取り組んでいます。

代表取締役社長井口 和司